福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

日本の近未来について

先日、とある勉強会に出席して、心底日本の近未来が心配になったので、そのお話を。

日本の国・地方の借金は現在どのくらいあるかご存知ですか?また、国の年間の収入すなわち税収はどのくらいあるか答えられますか?これが、意外と大雑把でも答えられる人が少ないのです。私も、数年前までそうでした、意識するようになって変わりましたが・・・。

答え。借金が1,150兆円、税収が54兆円。つい5年位前まで800兆円台だったことは知っていましたが、こんなに膨らんでいたとは知りませんでした。

ところで、日本人の保有する総金融資産は1,400兆円あるそうです。

これがどういうことか、わかりやすい例でご説明しましょう。

Aさんは、不動産を持っていてその時価は1億4千万円ですが、これを担保に銀行から1億1千500万円借りています。その理由は、年収が550万円しかないのに毎年浪費を続けたことと出来損ないの息子と娘を私立の学校に通わせる入学金や学費が足りなかったために、銀行から借りたからです。現在も、毎年少なくとも300万円は不足するのですが、担保があるため銀行が貸してくれる金で何とか賄っています。

鋭い皆様ならば、既にお気づきですね?そうです、日本の国の状況は数字の桁を変えただけで、Aさんの家計の状況と全く同じなのです。不足の300万円は赤字国債30兆円のことですよ!Aさんは、担保価値が借金を上回っているのでまだ銀行は金を貸してくれますが、このまま続ければ8年ほどで借金と担保は同額となってしまいます。そうなれば、銀行はもうお金を貸してくれません。しかも、借金には金利がつきますので、実際はもっと早く限界が訪れます。

日本国も、あと5年以内に限界となるのでしょうか?最近、以前より日本破綻などの本を見かけなくなったような気がしますが、逆に私はいよいよ心配です。私の心配が杞憂に終わることを切に祈ります。

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