福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

明後日は衆議院選挙。今一度自覚すべきこと。

明後日は衆議院選挙であるが、今一度、日本国民が自覚すべきことを問いたい。
報道では、自民党で過半数安泰とのことだが、選挙前の報道は偏向報道であったり気球観測報道であったりすることもあるため、実際のところは不確かであることが多いと思う。前回、自民党総裁選挙の時も、河野太郎氏が党員投票で過半数を大きく超える票を獲得する見込であるとの報道があったが、実際は4割強であった。
さて、今の日本に必要なこと。それは失われた30年と言われる長い不景気つまりはデフレによるゼロ成長すなわち我々の所得も全く増えていないことに対する対策である。そして、それに対して行われてきた政策は、「改革」という名の新自由主義の思想に基づく「緊縮財政」「規制緩和」「自由貿易」を推進するものであった。この、「改革」という聞こえの良い言葉は、実際にはデフレを助長し一部のグローバル企業や投資家たちだけを儲けさせ、ほとんどの国民を貧乏に導くこととなった。それにも関わらず、今回の選挙においても「改革」が必要だ、と叫ぶ日本維新の会などの政党がいるし、それにひたすら同調する日経新聞などのマスコミがいる。いい加減に、日本国民は以下を自覚すべきである。

1.長期的・計画的な大規模な財政政策を行うべきである。
2.「改革」の真相は、日本国民のあらゆる財産を国際企業に安価で売り渡すことであったり、国家として欠かすことのできない「共同体」を破壊することであるなど、多くの日本国民を不幸にする結果を導くことである。
3.新自由主義からの修正(すなわち「改革」を止めること)は、決して後退ではない。古き良き時代の日本にあった「共同体」意識こそ、国家の礎を守るために必要であり、その真髄を取り戻すことにある。

何はともあれ、まず、1である。金融政策(大規模な金融緩和)を長きにわたって続けているが、インフレ率2%の達成はできずじまいである。デフレ脱却のための大規模な財政出動が至急求められる。矢野財務事務次官が週刊誌で財政政策を主張する多くの政治家にいちゃもんを付けた際に使われた「バラマキ」は、「大いなる無駄遣い」を連想させる非常に下品な言葉である。そもそも以前から、緊縮財政を主張する政治家やマスコミも使用しているこの「バラマキ」という言い方を発案したのはおそらく財務省ではないのか?

しっかりと申し上げたい。財政政策は「バラマキ」ではなく、今の日本に長期的・計画的に大規模に行うべき必要かつ緊急に行うべき神聖な政策である。

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