昨日、ザ・リッツ・カールトン・ホテル日本支社長の高野登さんの講演を聴きました。このリッツカールトンとは、海外では歴史と伝統のあるホテルであるが、日本では知名度はまだまだ低いと聞く。そのリッツカールトンホテルの日本での開業を手がけ、大阪と、つい半年前に東京(ミッドタウン)にオープンし、近年ホテル経営のカリスマと呼ばれている高野氏である。
面白いと思った2点をここでご紹介する。
1つ目は、東京のリッツ開業でリッツホテル出身の従業員はわずか5%しかいないとのこと。これは全く意外で、どうやって一流ホテルの作法やおもてなしができるのか疑問に思ったが、残り95%の従業員には、リッツカールトンの文化(高野氏はDNAという)を強制的に注入する仕組みがあるようだ。
2つ目は、人が高いものにお金を支払う動機は、感動以外ありえないということだった。すなわち、
感動=感情が動くということ
この動きが、大きければ大きいほどたとえ金額が高くても高くないと思えるのだという。これは、お客様にそのサービスから途方もない夢を想像させる(そのように仕向ける)ことなのだろう。そのために、ホテルの従業員さらには外注業者さんが一体となってお客様の感情を動かす工夫を意識できなければいけないということでありました。
もうひとつ、
お客様の感性はホテルの従業員すなわちホテルマンの感性よりも間違いなく上だということ、
これを意識していなければ良いサービスを創造できないのだと。これに気づかないことが、ホテル経営の陥りやすい罠であると・・・。
サービス業に携わるものとして、全く考えさせられる話でした。