福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

開業医の初・再診料下げ

皆様こんにちは。

またしても、「社会保険診療報酬下げ」のニュースです。医療法改正後、さまざまな診療報酬への影響が出てくるのでしょうか、今回は開業医への着手です。

日経新聞11/3の記事によると、病院に比べ診療所つまり開業医の初診・再診料が高いため、これに目をつけた厚生労働省がこれを引き下げその分を病院の勤務医の時間外診療報酬のアップ分に充てる提案を中医協に打診したとのこと。背景には、地域医療を担う病院勤務医の負担軽減にあるという。日本医師会は強く反発しており調整は難航するとのこと。

私は、医療に関係のない第三者として意見すれば、この提案は全くお役所の考えで開業医が反発するのはもっともだと思う。なぜなら、勤務医(サラリーマン)と開業医(経営者)の立場の違いを全くわかっていない措置だからだ。どんなに勤務条件が大変だといっても定額以上の給料をまず間違いなくもらえる勤務医と、すべての経営責任を負っている開業医とでは立場が全く異なる。直接の収入を減らされる影響は、経営者には計り知れないものです。

しかも、

病院勤務医の激務軽減と時間外診療報酬のアップがトレードオフになるとは思えない。

地方あるいは特定診療科の医師絶対数不足の解消、それをどうするか、が急務なのではないでしょうか。今回の提案は単なる厚生労働省の言い訳で、要はやっぱり社会保険診療報酬をひたすら削減したい国の事情なのではないか、と思います。

ドクターの皆さん、そうは言ってもおそらくこの改正は通ってしまうと思いますよ、私は。愚痴らずにサービス業としての医院経営改革を地道に進めて行くしかありませんね。

 

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