福地公認会計士事務所

外資系企業向け英文会計・税務サポート
...
公認会計士 福地徳恭

診療報酬改定

おはようございます。既報のとおり、2008年度診療報酬は8年ぶりにプラス改定(0.38%引き上げ)となりました。病院での勤務医師の過大な勤務実態が反映された形です。その一方では、開業医への再診料引き下げが議論され(結局は持ち越し)、開業医への風当たりは今後ますます厳しくなってくるものと予想されます。

昨今、TV(しかもバラエティ系)でも医師の診療報酬問題について特番が組まれるほど、医療制度の問題はより身近でまた医師側からも強烈にPRが出てくるなど、いよいよ国民的問題となってきました。簡単に言えば、医療の問題は以下の2点の調和です。

  1. 医療費を削減して、現状の社会保険診療制度を存続させるか、全く別の形に変えて財源を調達する。
  2. 優秀な医師の継続的確保(すなわち、医師がきちんと食べていける環境を確保する)。

1は、現状、削減の方向性のみ議論されているが、どこかで限界が来ると思われ、医療費を確保する別の財源を考える必要がある。やはり、消費税増税か100%社会保険とせずに自己契約の医療保険制度を取り入れて自費診療を増やす。老齢者や所得の低い層にとっては、消費税による手当てが必要だろう。

2は、過酷な労働条件と診療報酬の低下で魅力の無い職業となっては、医師のなり手がいなくなる可能性を否定できません。あるいは、国民のために必要な真の医療を、というような気概あふれる医師をどう育てていくか、という職業倫理みたいな教育も必要ではないかと思う。単に金のためだけではなく。

開業医は、今後今までとは違った方向で、医療制度を捉えていく必要があるのではないかと思います。単純に言えば、クリニックの中ばかりでなく外へと目を向ける必要があると。もっと社会交流すべきだと、私が前からドクターの皆様に申し上げていることです。

福地公認会計士事務所ブログ・最近の投稿