福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

六大銀34%減益

先日、ニュースで表題の件が記事として載っていた。サブプライム問題による損失は、そう簡単に収まるものではないと予感していたが、やはりその通りで9,800億円にも上るそうである。さらに問題なのが、大手銀行の肝心の本業での増益がどうも期待できそうにないことである。理由は、二つである。

  • 景気悪化による貸出金貸し倒れ増加の懸念
  • 収益改善のための商品創出の視界不良

1つめは、原油や原材料の高騰により、全業種に大きな影響を及ぼす可能性から当然に懸念される問題だと思う。2つめは、そもそも銀行自体に魅力的な商品がない、ということ。単なる金貸しであれば、そもそも財務優良企業は銀行のお世話になる必要がないし、今の銀行の体制では融資が必要なベンチャー企業や大きな投資を必要とする会社を選別し得ない。もちろん、だから銀行は融資以外の金融商品などで稼ごうと方向転換を図っているのだと思われるが、どの道その金融商品をきちんとアドバイスして売る能力があるかどうか、私には?のように思える。

私的な話であるが、昨今個人情報保護法の影響などで、銀行に口座を作るにもいろいろと資料をリクエストされて、ただでさえあまり親しみを感じない銀行にますます嫌悪感を感じてしまう。窓口の担当者の無味乾燥な応対ぶりもそれを増幅させている。どう考えても、将来的に銀行に何か相談をお願いする気になど誰がなるというのだろう。

まあそれでも、大手銀行は大企業や海外向けに大きな利益を上げているので、つぶれる心配などは当面ないのだろうと思慮いたしますが・・・。何はともあれ、原油の底なし沼のような高騰は恐れるばかりです。

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