福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

アホの境地へ

今年もあと2週間足らずですが、世間は相変わらず世界同時不況と日本のメーカーの業績悪化、さらには派遣労働者切りのニュースばかりです。トヨタやホンダまでが営業赤字に転落するなんてニュースは、全く真新しいだけでそんなにいちいち驚いてはいけないと思います。マスコミは本当にあほか、と思う。

アホといえば、最近読んだ本で村上和雄さんの「アホは神の望み」は一番に共感した書籍です。成功への近道ばかりを追う亭の良いお利口な人が増えてきて、全く困ったことだ、回り道や寄り道をしてこそ人間としての深みが出てくるのだ、という素晴らしいお言葉。神は、正直で器の大きいアホにこそ、そっと微笑んでくれる、とおっしゃる。そういう村上さんはバイオテクノロジーの世界的権威で、素晴らしい学歴と名声をお持ちの方。こういう方がおっしゃるからこそ意味があるのかもしれませんが、私のような凡人が回り道や寄り道をするのとはわけが違うのでしょう。しかし、私が思うには、先生のおっしゃることは目の前の些細なことに動じてちょこちょこするのではなく、器を大きく自分を信じ無駄と思うことでもチャレンジしてみる心意気が重要だと言っているのだと思うのです。つまり、昨今の不況の話も、マスコミにあまりにも周りがオタオタ反応し過ぎているような気がしています。

こんな時こそ、少々お金がなくたって生きる道はあるはず、いや、良い経験だと思って前向きにとらえる。成功への近道ばかり追わずに、思い切り回り道をしてみる覚悟をする。普段気付かなかった人間や動物あるいは物事に思いを馳せてみる。こんな気持ちを多くの人々が持てれば、厳しい師走の世間も少しは暖かくなれるように思います。

物を奪い合うような、犯罪が頻発するような世の中にだけはならないように、と切に願いたいと思います。

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