福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

節目の時(オバマ大統領就任を思う)

みなさんこんにちは。昨日はアメリカオバマ大統領の就任式のニュースで持ち切りでした。世界中からこれほど期待が集まった大統領の就任はなかなかなかったのではないでしょうか。世界同時経済危機の中、若さはもちろん、アメリカ初の黒人大統領の誕生はまさに変革(Change)のタイミングなのでしょう。しかし、オバマ氏のいうChangeは、実は何かのタイミングで行うべき話ではなく、そもそも毎年同じような暮らし(自然環境や経済環境はたまた人間個々人の健康状態や精神状況など)が続く保証はどこにもなく、本来は少なくとも毎年あるいは毎シーズンChangeしていかなければならないものだと、昨日の就任演説を聞いて思いました。常にChangeを受け入れていかなければならないと。

それを、世界中の人が気付くべき節目の時期であると思います。いつまでもマネーゲームや戦争に興じている人たちこそ、Changeしていただきたいと思います。

さて、再び経済状況の話ですが、いろいろなニュースが聞こえてきていますね。海運業界は大幅減益、造船業界も今年は受注が9割減など海の世界でも深刻な状況に陥ってきています。自動車産業がダメになれば、自動車を運ぶ船舶関連の業界も当然不況の波が及ぶことは想像に難しくありません。そんな中、昨日トヨタ自動車の次期社長に創業者一族の豊田章男氏が起用されることが正式に決まったと報道がありました。彼曰く、トヨタのDNAは現場にあり、と。すなわち、マネジメントは常に現場に接していないと正確で必要な情報は伝わってこないということでしょうか。これなどはむしろ、Changeではなく、会社の経営理念である原点に戻れということです。何でもかんでも節目だからと言ってChangeすれば良いわけではないという、典型のような話でした。ただし、この基本理念の中には無限のChangeが含まれているのです。「(現場での)改善は無限なり」は、トヨタの有名な社訓の一つですね。

昨日の日経新聞の「松坂屋」の記事も面白いものでした。もともとは名古屋の呉服屋が発祥だそうで、そこの創業者一族の跡取息子さんが呉服屋から今でいうスーパーの形態に店舗を変えようとした時、経営陣のほぼ全員から大反対にあったが、これを認めてもらえないのであれば自分が家督相続を放棄するという覚悟で父親をはじめ経営陣を説得(強行突破)したのが、松坂屋誕生と大躍進の歴史だったということでした。この中で学ぶべきことは、何か物事をやり遂げるためにはすべてを失ってもかまわないという何物にも動じない覚悟が必要なのではないかという点だと思います。

リーダーは、節目の時ほど絶大なる覚悟で何事にも臨む必要があると思います。基本を忘れず忠実に、日々の変化に立ち向かい、堂々とした覚悟を携えて向きあう、これこそがオバマ大統領の言う「Change」の極意ではないか、そんな風に思った私です。皆様は、どう考えますか?何はともあれ、オバマ大統領の行動に大いに期待したいところです。

 

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