福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

未来への提言について(その1)

桜が満開です。今年は開花してすぐ冷え込んだせいか、満開が遅れましたが穏やかな陽気が続いて長く満開の桜が楽しめていますね。さて、今回からここ最近本やニュースなどで言われている世界や日本の今後についての話題に私なりに触れてみたいと思います。

アメリカ資本主義や一国主義が完全に崩壊した、ということがよく言われるようになりました。確かに、おととしから発覚したサブプライムローンという弱者を対象とした異常な金融手法による損失で、世界経済は今大変な状況となっています。かろうじて持ちこたえているのは、中国やアラブの政府系の金が米国を助けているとも言われています。各種論調や記事に頼ることなく自身の感性で想いなおしてみれば、アメリカ資本主義経済が限度なく成長して世界を席巻し続けることなど過去の歴史から考えてもあり得ないことです。となると、日本に生きている我々日本人も、日米同盟の元いつまでもアメリカの言いなりになって頼り守ってもらえるなどという幻想は、捨て去る時かもしれません。

と同時に、アメリカ資本主義が破綻するとした場合、年金や株など金融市場を利用して老後の生活資金を蓄えるという今までの常識(?)は通用しなくなるかもしれません。金さえあれば良い生活ができるという考えも、幻想だったという時代がすぐそこに来ているような気が私はしています。最近の簡単に人を殺してしまう犯罪の多さからも、日本という国が完全に末期状態に来ていることを教えてくれていると思います。

五木寛之さんの著書「人間の覚悟」での話ですが、時代は地獄へ近づきつつあるので、みな覚悟が必要だと言われています。ここでの「覚悟」とは諦めるのではなくて、事実を真正面から受け止める、ことだと。過去の統計や数字など分析的ではなくて自身の感性に従うことが重要になってくる時代だと。そして、もう一つの著書「林住期(りんじゅうき)」でもおっしゃられていましたが、古代インド哲学にある人間の一生を100年として「学生期」「家住期」「林住期」「遊行記」の4区分に分けると、50歳以降の林住期からは自分の人生を振り返り自分のしたいように生きる時期であり、また、できれば人のためになることを一つでも多くやる時期、とのこと。私は、ここにこれからの日本人の生き方が見えるような気がしています。金や欲に生きるのではなく50歳以降は人に迷惑をかけずに静かに生きていく、そして次の時代の人のためにあるいは今生きている人のために何かを残していく、そういう生き方を考えていくべき時代ではないかと思います。

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