福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

大学って誰が行くのか?

今週は各地で入学式シーズンで、華やかながら新しい世界への船出で少し緊張した何とも言えない雰囲気に包まれた若人が多かったことでしょう。私はもう、25年以上も前のことになってしまいますが。

その入学式にちなんで、最近の大学の入学式は少子化にもかかわらず式場に入りきれないほど人がたくさん集まるのはなぜか?というニュースがありました。理由は、入学する者の父兄が一緒に多数訪れるからだということでした。まあ、少子化で一人息子娘の晴れ姿を一緒に分かち合いたい、記念写真を式場で取っておきたい(桜とともに)、という気持ちもわからないではなく、ここまでは分かる気がしました。

しかし、実際の授業の内容についてなどのガイダンス会場に親の姿があふれていたのには大変驚いたのと、肝心の息子娘達はいったいどこに消えてしまったのか、これは大変疑問に感じました。大学に実際に行って勉強するのはいったい誰なのか?まさか、入学後のことまで親が口うるさく監視しあるいは「あなた、何がしたいの?何になりたいの?}なんてお伺いを立て続けるつもりなのだろうか。ご子息の自立に思いっきり障害になることが、これらご父兄方々にはお分かりにならないのだろうか、と思えてしまいます。

最近の若者は、意欲がないとか積極性がないとか言われることがありますが、どうもそれらは彼らだけのせいではないのではないか?親や周りの人間の過保護やほとんど怒らない態度がそうさせてしまっているのではないかと私は思います。今日の日経新聞の一面にこんな記事がありました。「最近の若者は消費意欲がなく、海外旅行への興味もあまりないといわれている。しかし、バングラディッシュへの旅行が人気急上昇中だそうだ。それは旅行と言っても、現地の社会団体と共に学校建設に汗を流したり、雑貨を作る工場で行員と交流したり・・・。」彼らは意外にも、ボランティア精神に長けごみの減量化にも関心が高いと言います。

周りの人間が勝手に彼らの視野を狭くしているだけで、実は今の大人たちよりもずっと道徳心が高く夢や希望も志の高いものを持てるポテンシャルがあるのではないか?ただ金を稼げれば良い、もっと良い暮らしがしたい、という汚れた大人たちが同じ汚れた道を案内しようとするから若者たちは無気力なのではないか。そんな気がしてきました。

そう言えば、皆さんの周りにもいませんか?法治国家である日本に暮らしながら、自分の利益や金もうけのためには法律や規則を守ろうともせず自己主張だけを押し通そうとし、時に大声や恫喝を使ってまで保身に走ろうとする輩が。この類の大人たちがまた、人に教えたがるんですよねー。これでは、この国が良くなるはずがありませんね。

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