福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

一寸先は闇。でも、前を向いて行こう。

先日、私が属しているある経営者サークルで、奇跡の復活を遂げた方の講演があった。Hさんは私と同年代である。Hさんは、昨年末に電車内で突如貧血により転倒し、脊椎を損傷して全く動くことができなくなった。そのまま救急車で近くの病院に搬送された。前日まで全く健康だった人が、突然の悲劇である。医者の診断は、一生車椅子状態、とのこと。右手右足が痺れて全く動かず、排尿排便もできない。

しかし、Hさんのすごいところはこの時、医者の言うことを全く真に受けなかったことである。「嘘だ。俺は絶対すぐ復活する!」

脊椎を修正する手術を受け、リハビリが始まった。1ヶ月後には排尿排便が自力でできるようになる。そして、手足も徐々に動かすことができるようになり、車椅子に自力で乗ることができるようにもなる。私はHさんの事故を知ったのが2ヶ月後で、私がお見舞いに行った頃にはすでにゆっくりとだが自力歩行ができるようにまで回復されていた。「早く治して、5月にはゴルフのラウンドをしたい。」その言葉は、全く嘘に聞こえなかった。

3月中旬に無事退院され、今は職場にも週3日ないし4日復帰されている。まだ、歩行は杖を使いながらゆっくりとだが、頭の障害等は全くなかったためちょっと見は健常者と何ら変わらない。素晴らしい復活力だと思った。最後にHさんはこの事故で一番何を学んだかを質問され、それは、「一寸先のことはわからない」ことを痛感されたとのこと。本当に、一寸先は闇かもしれない。それは皆にも起こることだろう。しかし、たとえそうなったとしても重要なことは、前を向くことだ。

Hさんは、ゴルフなどアウトドアが趣味だったが、これからはインドアの趣味も持つべきだと思い、囲碁を始めたそうだ。また、図書館カードを初めて作って読書も増やそうとのことだ。何という前向きな発想転換なのだろうか。人生、つらいことや悩めることの方が多いかもしれないが、それは皆同じように起こっていること。それを、どう捉え変えていけるかどうかは、その人の姿勢で変わってくるのだ。ピンチをチャンスに、災い転じて福となす。良い言葉ですね。

世間は、ギリシャ経済危機による株価の下落・日本の景気や高齢化社会の問題など、暗い話題ばかりだが、前を向いて生きていこう、これしかないと思いませんか?

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