福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

お盆での物思い

今年の酷暑はいつまで続くのだろうか。もう、1ヶ月くらい猛暑が続いている。今日の東京はややましな気温だったようだが、それでも31度くらいの高温で、とても涼しいとはいえない。もう、お盆を終えているというのに、これから今年の後半を仕事で頑張ろうと思っている皆さんにも、つらい酷暑だ。

さて私のお盆は、かみさんサイドの姪と甥が家に遊びに来て過ごした。姪は今年看護師の専門学校に入学したという。専門書が見たいというので、それなら八重洲ブックセンターに医療の専門コーナーがあるから教えてあげる、ということで書店に案内した。思った通り、看護関係の専門書がたくさんあり、姪は大変喜んで見ていた。私も傍らで見ていると、処置のちょっとグロテスクな写真が載っていて、目をそむけたくなったが姪は興味シンシンで見ていた。やはり、向き不向きと言うのがあるんだなあ、とつくづく思った。

私は別のコーナーで見た本の中で、死について書かれている本を手に取ってみた。終末医療とか人間の死に方とか、最近少々耳にするキーワードだ。その中でちょっと気になったのが、介護施設に入っている人も最期は施設が面倒をみるのではなく必ず病院に送られるということだった。つまり、多くの人が最期を自宅や施設で迎えられずに病院で迎えるという。たとえ、老衰であろうとも。

その本の著者の夫が医者であり、その方の言葉が耳に響いた。「病院とは、病気を治す場所であり、死に場所ではない。」と。老衰による死は自然な死に方であり、それがなぜ病院に送られ無理やり延命され自然な死を迎えられないのか、これは人間の尊厳を冒涜しているのではないか、ということだった。全く、考えさせられる発言だった。今後老人がますます増えていくだろうと予測される中で、今のままの死に方、医療の体制が支持されるわけがあるまい。一人ひとりが生のまっとうの仕方、死に方看取り方を考えなければならないと強く思った、そんなお盆だった。

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