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公認会計士 福地徳恭

日本シリーズへの意見

昨日、ロッテが中日を下して5年ぶりのプロ野球日本一となり、日本のプロ野球シーズンが終わった。シリーズについて、新聞や街の人の意見などを見たり聞いたりして私なりの想いを書いてみたい。

まず、日本経済新聞のスポーツコラム豊田泰光氏の意見。日本シリーズが国民的イベントとして盛り上がっていた時代に比べて、全国中継がされないなどシリーズがローカル化していることを問題視していた。クライマックスシリーズが導入されたため、シーズンの優勝が軽くみられていることも問題ではないかと。草の根運動ではないが、チームの3軍ではないが傘下に青少年から入れる育成チームを作り、若いうちから良い選手をどんどん育てていく努力の必要性についても説いていた。

一方、ある飲み屋でのとある旦那方の会話。「日本シリーズは盛り上がらないねえ。だって、3位のチームも出られるんだもん。何だかよくわからないよ。それに、大リーグに良い選手がどんどん行っちゃうからね。大リーグの方が面白くなっちゃうよ。」「おれは、中日対ロッテじゃあね。あんまり見たいとは思わない組み合わせだね。」

私はまず、豊田氏の意見はもっともだと思うが、世の中の多様性や大リーグへの流出などの影響から、巨人という最大商品球団の魅力が薄れた以上、各チームがホームタウンを重視して地元の人気に支えられて行く姿は全くまともな道を進んでいると思う。確かに、プロである以上収益が上がらなければ大変な問題なのだろうが、地元密着の話すなわちローカル化が悪いわけではないと思う。収益性を考えるならば、日本の野球のグローバル化を進めるべきではないか。少なくとも、アジアではナンバーワンのプロ野球リーグなのだから、中国や台湾・韓国さらには他の地域から優秀な選手をどんどん連れてくるべきだと思う。また、アメリカ大リーグからももっと日の目を見ないセンスのある日本の野球に合った選手を発掘すべきだ。

クライマックスシリーズの導入に私は賛成だ。優勝の決まった後の消化試合がめっきり減った、というか、ほとんど無くなったのではないか。3位に残るために、中位のチームが最後まで必死に試合をやっている。これは、見ている方は大変楽しい。リーグ優勝が軽視されるという意見だが、リーグ優勝というタイトルは残してある。プレーオフをやる以上、最高勝率チームがそのまま優勝する保証は無いわけであり、プレーオフを勝ち進んだチームが日本一のタイトルを得る。これも良いではないか。大リーグの例が良いというわけではないが、大リーグでもプレーオフ進出チームのうち最低勝率のチームがワールドチャンピオンになるケースだってある。

そして最後に付け加えれば、今年のシリーズはかなり面白かった。強い弱いは別にして、両チームの力が接近しており、特に中盤以降の投手力は両チームとも素晴らしく見ごたえがあった。ロッテは3位と言えども、優勝チームとほとんど勝率に差は無かった(1勝差?)。今年の日本一はまさしくロッテだった。プレーオフでの直接対決こそ、雌雄を決する戦いではないか。私は現状の日本プロ野球のやり方に、賛成だ。

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