福島がいよいよひどいことになっている。私が前に嘆いた通りだ。土壌の放射能汚染はチェルノブイリに匹敵すると新聞がたびたび報道していることは皆さんも知っての通り。しかし、どうやらチェルノブイリよりももっとひどい汚染状況のようだ。なのに、最近やっぱり原発事故状況について日本人皆がマヒしている、あるいは、問題意識について集中力が持続しない国民なのか。福島以外は大した問題はない、農産物も水産物も皆で食えば心配ない、とでも思っているのだろうか? 放射線許容量も、政府によってどんどん限度が上がっているというのに、なぜそれに対しておかしい、とか、危機意識を持たないのか。
統一地方選後半戦で原発のある地域の議会議員選挙で、原発推進派が敗退することはなかったわけだが、原発によって金をもらって豊かに暮らしている人がどれほどいるか、ということだろう。行政も企業も政治家も地域住民も原発に巻き込まれて、いや、原発を推進して共存共栄を図っているのだ。だから、この日本では反原発なんて機運が起こるわけがない、ということか。一方、ドイツでは反原発に立ち返り、政府は2022年までに原子力発電所を完全になくすという目標を打ち立てたと報道があった。ドイツの素早い行動力に私は拍手喝さいをするし、うらやましさまで感じる。なのになぜ、肝心の被原爆国・一大原発事故を起こした日本で反原発の機運が高まることはないのか、この国を憂う。
さて、下記のサイトを是非見ていただきたい。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/05/23/sangiin-may23
去る5/23に国会の参院行政監視委員会とかいうところで、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章という先生が、貴重な証言をしたビデオ映像である。この方は、原子力推進派の行政や官僚・企業サイドではない、中立的立場から鋭く今までの原子力推進行政を批判しています。こんな貴重で重要な証言を、大手マスコミは全く報道していないし、触れてもいない(マスコミはグルだから、無視している?)。私のブログをご覧になっている方にはぜひとも見ていただきたい映像である。約16分間を通しで見られない方は、せめて要旨部分だけでもご一読を。
この先生曰く、私が何を言ってもこの国は動かないので、むなしいから証言など引き受けるつもりはなかったらしい。しかしそれを承知で、今回引き受けたとのこと。そのくらい事態は深刻なのだ。この国、変わらなければやっぱり、滅びるしかない。