時代は変われるか？
前回、それでも原発事故で変わらない日本、と書いたが、本当に変わらなければ生き残れなくなる時期に突入した感じがする。今まで、事なかれ主義で済ましてきた一般の日本国民は、目を覚まさざるを得ないと思う。
- 放射線量を一市民が自発的に計測して、その線量の多さに唖然とする
- 江東区のある地域に高い数値の放射線量を記録した土地があることが判明した
- 震災後の復旧に非常に時間がかかっている、あるいは、復旧には政府や地方自治体に頼っても難しいことを理解し始めた
- 今年の経済の低迷は深刻。リーマンショック後から立ち直りかけた後の大震災。不況が深刻化していった90年前の状況に酷似。
- 震災復興のための大増税？それは本当は何のためなのか、真剣に考え始めてきた。
- 沖縄基地問題は膠着化。基地は誰のために必要か、国民すべてが考え直す時。
- 日本の財政は破たん間近。さらにこの震災で、危機的状況なことは誰の目にも明らか？
以上は、私が目にしたニュースや思ったことであるが、以前はタブーで報道されなかったような類のニュースもあり、ある意味無頓着な日本国民が、さすがに今回のことで目を覚まし始めていると思えてきた。誰のための政治か、誰のためのエネルギー政策か、はたまた税制であり、沖縄の基地問題か、である。本やインターネットではかなり昔からにぎわしていた問題であったが、知る人ぞ知る、で意外と知られていないトピックではなかったかと思う。それらが、今回の震災でいやがおうにもメジャーなマスメディアでポロポロと報道されつつあるように思う。
1人では何もできないが、行動を始める1人1人が多く集まれば必ず大きな力となってきて、既存の概念や勢力を打ち破れるかもしれない。少し漠然としすぎるかもしれないので、たとえば原発の問題一つを取り上げてみよう。、今、管首相が退陣直前に「日本は原発の安全性を高めながら推進を維持する」と再度公言したが、原発の推進は地元住民1人1人が危険性を知った以上その不要についてきちんと主張すれば、推進などできるはずがないと強く思う。原発で良い思いをしている人は所詮人数にすればごく一部であるはずである。それ以外の人は、「絶対安全だから」という電力会社と政府などからのまやかしを信じて原発建設に賛成したに過ぎないはずだから。それが、今回のでたらめで制御不能な原発管理を見てしまったのだから、もう2度と推進など信じられるわけがない、という人が圧倒的なはずである。
もう一度言いたい。今回、これをよい契機として日本が変われるかどうかは国民一人一人のしっかりした自覚と主張だ。その最後のチャンスが今、日本国民の前に到来している。最後が最期とならないよう、この日本を変えなけらばならないと思う。