なでしこジャパン、おめでとう世界一!
歴史的Victoryに沸いた昨日の早朝。それにしても、彼女らのしぶとさは見事というほかになかった。1度目ならずとも、延長戦での2度目のリードを許したときはこれで終わったと思った。少なくとも私は。これを終了間際に追いつきPK戦での勝利をものにするとはだれが想像しただろうか?明らかに、アメリカチームはPK戦での集中力が落ちていた。もう、「参りました。」というのが本音だったのかもしれない。
世界からは、震災後の日本とそして今回のサッカーの勝利で日本のたくましさ素晴らしさが再び賞賛されているようだ。そうなのだ。一般の人民はまじめにひたむきに頑張っている。ところが、政治の世界や大きな利権が絡む場所に群がる人間は、普通の日本国民とは違うのではないか。自らを捨てて相手を立てるとか思いやるとかいうのが日本人に古くから宿っている魂なのではないか。それが、そうでないごく一部の人は「自分だけ取る。自分だけ儲かればよい。」という姿勢で動いているのではないか?
いつものとおり、こういう良いニュースがあると決まって被災地に向けて被災者にインタビューし、「勇気をもらった。あきらめない精神で必ず復興できると思います。」なんていうお決まりのコメントを報道する。多くの人は、ああ、みんな頑張っているしこの被災者の人も勇気づけられている、日本は必ず何とかなるだろう、なんて思わされたりしているのだろうか?それはそれでも良いかもしれないが・・・。
しかし、現実は甘くない。福島だけでなく新潟や山形そして宮城の牛も餌のわらが放射性物質のセシウムに高濃度で汚染されていたという。おそらく、かなり広範囲に汚染は広がっている。今後調査が広がるにつれ、相当広範囲に汚染が確認され報道されることだろう。この時また、「直ちに健康に被害の出る濃度ではない。皆、冷静に対応するべきである。」という放射能専門の学者等が駆り出されて、スポークスマンの代わりを務めるのだろう。しかし、どんなに冷静に対応したとしても、少なくとも原発周辺地域が短期的に居住可能地域になることはありえないし、福島県全域の農業漁業が相当の打撃を受けることは間違いないだろう。
福島県にお住いの住民の多くの方は、いわゆるひたむきで善良な日本国民だ。しかし、どんなにひたむきにがむしゃらに頑張ろうにも、放射能汚染という日本初の深刻な問題を抱える地域でどうやって生きていけというのか。気持ちは、なでしこジャパンのように決して最後まであきらめない精神で、どうか逆境から復興してもらいたいのだが、その傍らで、今もまだ原子力は絶対に必要だと主張する金欲にひたむきな人たちがいるようだ。私は、エネルギー政策のことは詳しくはわからないが、本当に原発なしに日本の電力は不足して産業の競争力が低下するのか?どうも信用できない。火力発電所他の工夫で賄えるのではないか。ひたむきでたくましい日本人の姿勢を、一部のそうでない人たちですべてを台無しにしてしまうことがないように、日本が進むべき方向へ進めるよう祈りたい。