福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

地下マグマの胎動

大阪府知事および大阪市長選挙結果は、橋下氏が率いる「大阪維新の会」の圧勝だった。ここまで、あっさりと勝つとは想像していなかったが、この結果はいかに多くの日本人が今のままでは日本の世の中は破たんする、と思っているということではないか。それを、大阪の有権者が代弁したのだと思う。

前回触れたと思うが、橋下氏でも平松氏でもどちらが絶対に良いとかいうことはわからない。どちらの主張にもそれぞれメリットデメリットがあるのだと思う。ただ、決定的な違いは現状の枠組みを壊すかそうでないかではなかったか。現状を保ったままでの改革では結局何も変わらないのではないか、だから、リスクはある程度承知で現状を打破して新しい方向へ進めてくれそうな橋下氏たちに、大阪の有権者はこの先の大阪の未来を託したのだろう。

しかし、これほどまでの圧勝劇は想定外ではなかったか。私は、既存路線を守ろうとする人々よりも現状に不満を持つ人たち、そして、今まで政治にほとんど期待してこなかった若者たち無党派層たちのいわば、地下のマグマがついに動き出したということだと考えている。昨日乗ったタクシーの運転手も言っていた。「私は何十年と務めてきたのに、今、年収は200万しかない。なのに、公務員や公社の人たちは悪事がばれても平気な顔をして高額の退職金をもらってる。いい加減にしろ、って言いたいよ!俺は、そういう人が乗ったら思いっきり嫌味を言ってやるんだよ、最近。」

一般の日本人はやっぱり現状の日本に対して怒っている。とにかく、不満だらけなのだ。それが、もっともかどうかは別にして、何とかしてもらいたいという思いが非常に強いのだろう。この地下マグマが近い将来噴火したなら、新しい日本が始まるのでは。私も、大変な世の中になるだろうと思いつつ、新しい日本への胎動を期待する。

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