先週、お客様の中国子会社視察を兼ねて、蘇州へ行ってまいりました。その印象を少々記してみたいと思います。
1.蘇州は、上海より空路入り車で1時間くらいのところにあります。上海の真西でしょうか。上海の発展の凄まじさはよく知られていることですので省略することとして、その隣の蘇州に話は飛びます。蘇州市の人口は約650万人だそうで、上海よりだいぶ田舎で多少静かなところを想像していた私の予想は、全く外れました。人の数がまず多く、発展の度合いも上海から蘇州に続くハイウェイ沿いは、日系企業や韓国・台湾企業などの進出がすさまじく、想像をはるかに超える勢いでした。言ってみれば、工場や企業の誘致区域といった感じで、企業の建物やビルとその周りにきれいで立派なマンションなどがたくさん立ち並んでいました。
2.それとは別に、蘇州は川や運河などが数多くあり、水の都という感じでした。世界遺産となっている庭園が4つもあり、観光地としても有名なようです。せっかくだということで、庭園を2つほど案内してもらいましたが、そこでも中国人と思われる観光客のなんと多いことか。みな、デジカメ(ほとんど日本製?)を持ち、中にはキャノンなどの高級デジタル一眼レフを持った金持ち風の観光客も結構いらっしゃいました。観光地のトイレは、事前の情報とは異なり不衛生さは全く感じませんでした。(「TOTO」の手洗い後の乾燥温風機がついているところまでありました。「TOTO」製品は、今評判になっているそうです。)
3.訪問先の会社には、日本語を話せる中国の方が多数いらっしゃり、訪問中にいろいろとお話をさせていただきましたが、基本的に日本の情報(日本のTVやアイドル・食べ物や観光など)をよく知っており、日本好きの中国人がこんなに多いのかと思わされました。もちろん、親会社が日本企業ですから日本が嫌いだったり興味がない中国人はそもそもこの子会社に雇われていないでしょう。しかし、私が肌で感じたものは、報道で言われているほど中国人の多くが日本に敵対心を燃やして日本のことを嫌っているとは思えませんでした。むしろ、日本の良い面を彼らなりに理解していて(あるいはなんとなく興味がある)、日本に行きたい学びたいと思っている人(特に学生さんなど若い方)が意外と多いのではないかと思いました。
もう一つ、蘇州は水も他の地域より良いのではないかと思いました(上海のホテルなどでは、水が消毒臭いとか濁っているとか噂をよく聞きますが、蘇州のホテルは全くそれがなかった)。治安もかなり良い方ではないかと思います。また、他の中国の地域も機会があったらぜひ訪れたいと思いました。