決められない政治への逆戻りとはいったい何のことか。
今日の日経新聞の一面が主張している。「決めない政治に戻るのか」。論旨はこうだ。民主党に自民党と公明党の野党が合意して衆議院で可決した消費税増税法案（税と社会保障の一体改革と言われている）。3党が国の重要政策のため党利党略を除外して法案を成立させようと立ち上がった以上、責任を持って参議院でも協力して可決すべきだ、と。それが、3党の責任である。しかし、自民党があくまで解散と引き換えにこの法案成立に協力しているのだから、解散を確約すべく早期に法律を成立させて国民に信を問うべきだ、ということで、参議院の採決時期をお盆前なら賛成するがその後に先送りするならば3党合意は破棄する、というのはあまりにも乱暴で国民の理解を得られない、というのである。
大文字で1面の真ん中に陣取ったこの一行、「決めない政治に戻るのか」。消費税増税法案は国にとって必要だから、国民の皆さんもこの法律の成立に賛成すべきですよ、という誘導文言に想える。私は、自民党の対応よりも、日本経済新聞のこの編集委員の論調こそ国民の理解が得られないと言いたい。そもそも国民は、消費税増税を政権与党の間絶対に行わないとマニフェストに記載した民主党に投票して、政権を託した。それが、党内のクーデターにより鳩山・小沢氏らの本来の民主党の考え方の政治家が隅に追いやられ、代わって管や野田というマニフェストを裏切り真逆の政治を行う政治家が党の中枢に居座った。なぜ、他のことをさておいてまで消費税増税なのか？原発事故の放射能汚染対策や原子力政策・社会保障問題、さらには官僚を排して国民のための政治を行うべきといったやってもらいたいことはほかに山ほどあるというのに。多くの国民は、今の不景気に消費税を増税してもらいたいとは思っていないし、頼んでいないのだ。野田総理。
つまり、決めない政治なのではなく、やるべきでない政治はやってはならない、のだ。野田総理、もうとっくにあなたの旬は終わっている。国民を裏切りすぎた。
野田総理は、今すぐ解散して（にせ）民主党政治に終止符を打つべきだ。 そして、今でも本気で消費税増税は日本のために必要なんだ、とマスコミに騙されている国民の皆さん、マスコミの誘導に決して騙されてはいけない。賢い皆様は、新聞、テレビ、雑誌などの多くのマスコミは今の野田政権向きの発言をして世論を誘導していることを知っています。