福地公認会計士事務所

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公認会計士 福地徳恭

敵失によって救われるか?それとも、一時しのぎか・・・。

米軍の欠陥輸送機ではないかと疑われて久しいオスプレイが、日本にどんどん配備される予定だという。沖縄だけでなく、日本全国を訓練で飛び回る計画らしく、政府もマスコミもその実態をはっきりと報道してこなかった。いや、米国から知らされていなかったし日本側からもはっきりと断りを入れなかったのが事実、という話も聞く。要は、着々と日本への配備が進められていることだけはニュースの映像からわかる。

 しかし、おととい米軍のヘリコプターが山中に墜落した事故が発生したことで、ようやく日本政府が米国に対し同機種のヘリコプターは安全が確認されるまで飛行しないでくれ、オスプレイの岩国基地から普天間基地への配備を延期してくれと要請し、米国は受け入れたとか。まさに、米国の敵失に日本は助けられた格好だ。私は、実際のところはよく分からないのだが、少なくともオスプレイに関しては日本の意向が全く無視されていると感じる。オスプレイがどれだけ危険なのか、いや実は全く安全なのかは私にはよく分からない。しかし、少なくとも現実に事故は複数起きているにもかかわらず、米国側から何の遠慮もなく日本に配備を強行されているような感じがするからだ。

私は、感覚の鈍い日本国民のことだから、実際にオスプレイの事故が都市部で起きてからようやく大騒動となるような悲劇的シナリオを描いている。だから、米軍の兵士には大変申し訳ないが、今回の事故はそれを回避してくれるような一つの緩衝材になってくれないかと願っている。この敵失を日本は活かせるだろうか?

福島原発は、どうやら廃炉計画が完全に破たんしているような気がする。汚染水は海水に2年間も垂れ流し状態。しかも、それ以外に大きなタンクに汚染水が満タンだ。私は何度も言っているが、気休めの歌など歌っている場合ではなく、国家総動員でこの原発事故に対処していかない限り、日本は原発処理でどんどん追いつめられることになる気がする。もう、福島という一つの県や東京電力という一企業の話ではない。日本国が20~30年後も存続できるかどうかの瀬戸際の大問題なのではないだろうか、と私は思う。

もちろん、それならばどうすれば良いのかお前の具体的な意見はないのか?と言われてしまえば、次のようなことしか答えられない。政党間・各省間や学者間・会社間の利益や主張の対立そして対外的なつまらないプライドなどは一切抜きにして、全国全世界からあらゆる知恵をいただき、国民的議論のもとで長い時間をかけて解決していくしか方法はないと思う。今、果たしてそれらはできているのだろうか?それとも、オスプレイの問題同様に、さらなる悲劇的な事故が起きない限り日本国民は目を覚ませないのだろうか?一時しのぎばかりでは、いつか必ず行き止まりがやってくる。

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