この問題も馬鹿馬鹿しくてどうでも良いのだが、私が当該大学の出身なので非常に腹が立っているので、コメントすることにした。
皆さんも当然抱いている印象だと思うが、アメフト問題から始まった現在まで、日本大学サイドからまともな話の出来る人間が出てきていないのは異常だと思う。相手方関西学院大学の記者会見で前面に立った方(チームディレクター?だったか)が、理路整然と今回の件について述べられたのに対し、相当遅れて記者会見に臨んだ監督とコーチの話っぷりが、あまりにも理路整然としない、歯切れの悪い(嘘を隠しているとしか言いようのない)ものであったことは記憶に新しいと思う。違いが如実であり、母校の頭の悪さ(レベルの低さ)を露呈してしまって、「やっぱりポン大だよな。」というのが皆さんの率直な感想ではないだろうか。
その後も、横柄な司会者の登場やとても大学を代表しているとは思えない学長の登場が続き、「このマンモス大学はどうやって統制されているのだ?誰もまともな奴が経営中枢にいないのか?」とあきれてしまった。
テレビでは、先月からこのアメフト問題が番組をにぎわし、とうとう、経営トップの日本大学理事長を追跡までして花を咲かしている。「なぜ?経営トップの理事長が説明しないのだ?」なんてことを、パネリストたちがその説明責任の有無についてまで激しく討論するありさまである。
それはさておき、私は卒業生だし、OBには各界で活躍されている大勢の立派な人たちがごまんといらっしゃるので、敢えて言わせていただきたい。
まず、学校法人である私立大学は、他の一般企業とは異なり教育や研究という公益性の高い事業を行う存在であり、だからこそ国から経営を補助するための補助金や助成金が多額に投入されている。もし、私立大学がそういった公益性を実現するためではなく、一部の経営層が私腹のために経営を操りその層のみが高額な利益や権力をむさぼることは許されるべきではない。公益性の実現のために、しかるべき外部者から意見聴取や指導があった場合には、組織として公正にそれを受け入れるべきであり、組織としてきちんと説明責任を果たすべきである。残念ながら、アメフト事件発覚から現在までの日本大学の対応には、そうした意識も機能も持ち合わせていないように見える。このまま世間の期待を裏切る行動を継続し、大学経営に重大な内部統制の欠陥が見える大学に対しては、国は補助金の交付を直ちに中止し、あるいは、教育機関としての権能を一時停止ないしはく奪すべきであると私は思う。もちろん、現在も大学で真摯に教育や研究にあたっている職員の方々や学生への全面的な配慮が必要なことは言うまでもないが。
次に、アメフト問題から大きくなった私立大学経営への疑問である。これは、マンモス大学である日本大学だけの問題なのだろうか?ひょっとしたら、私立の学校法人が少なくともこういった経営組織の問題を持ち合わせているのではないだろうか?私は、公認会計士として学校法人監査を行う機会があるが、今回の問題を受けて、我々公認会計士は会計面だけを監査していくことで、学校法人の公益性という世間の期待に応えていけるのだろうか?これも、大いなる疑問であり、私自身今後問いかけていきたいと思う。