昨日に引き続き、コロナウィルス危機についてコメントします。
何と言っても、飲食業の打撃が大きいと思います。企業として、売上が無くても最低3カ月くらいは持ちこたえられるだけの資金を有しているべきだというのが一般的によく言われますが、中小零細企業ではせいぜい2カ月以下しか持ちこたえられないところが多いのではないかと思います。そして、飲食業はチェーン店などの大手を除き、概ね後者に該当するところが多いと思います。コロナウィルスによる来店の減少は、2月くらいから徐々に始まっており、2月末の2週間の自粛要請から大きな売上減少が起きているはずです。ということは、今4月初旬にして売上減少から2カ月が経っているので、既に資金繰りが回らなくなっているお店が出てきていると思います。絶対に支払わなければならない固定費(従業員の給料と家賃や水道光熱費など)を、どうやって賄わおうか悩んでおられると思います。しかも、この危機をあと1か月乗り越えればその先は何とかなるというのであれば、何としてでも生き延びようと考えると思いますが、先が全く見えないのがこのコロナウィルスの衝撃です。今、資金手当てが無ければ、倒産や廃業を選択する事業者さんが出てくるのではないでしょうか。
ところが、今まで打ち出している政策は、融資です。所詮返済しなければならない借金を、先が見えない事業者がしたいと思うでしょうか?全く話になりません。しかも、ここにきて感染者がどんどん増えてきており、身近な人が感染するのも時間の問題(いや、実際は感染しているのかもしれません、私も含めて。ウィルス検査を身近に受けられないので誰も正確にはわからない状態です。)で、今週末か来週初めに緊急事態宣言が出されて外出自粛要請が強化される可能性が大です。そうなったら、飲食店は廃業せざるを得ないところがたくさん出てくるのではないでしょうか。だから、自粛要請中の粗利補填を国が事業者にしてあげることが絶対条件です。さらに、自粛要請解除後に消費が拡大するように消費税の減税(ゼロがインパクトの大きさと手間を省くメリットの両方で望ましいと思う)をセットで行うのが最も効果的だと思うのです。
しかし、これも強く思ったのですが、政府は緊急事態宣言を出そうとしません。これについては、やるやると言うだけ安倍政権は、「今はやる状況ではない。」というセリフを繰り返しています。つまり、「やりたがらない。」ようです。理由は、粗利補填による財政出動をしたくないから、すなわち、財務省が嫌がることはしない安倍政権なのでしょう。これは、信じられないことです。火事が起きて今すぐに水を使って火を消さなければいけないのに、「水を貯えることが重要だから、水は倹約しながらちょっとずつ使いましょう。それに、使った分は後で返してね?」と、火事で家がぼうぼう燃えている住民に言い放っている状況が、今の政府だと思います。こんな政府は、皆で退場させなければいけないのに、逆に安倍政権の支持率は上がっていると言います。なんて愚かな国民なのでしょうか。日本は、滅亡へと突き進んでいるように思います。